建設業許可・経営事項審査電子申請システムについて

令和5年1月より建設業許可と経営事項審査についての申請がオンライン(リモート)による電子申請を可能とするシステムが開始されました。
主な目的は以下の2つとなります。

  • 建設業の働き方改革推進の一環として、申請者・許可行政庁の事務負担を軽減し、生産性の向上を図る。
  • 新型コロナウイルス感染症の拡大等を踏まえ、非対面での申請手続を行うことができる環境を整備する。

これによって、行政庁側の審査に係る工数を減少させ、事業者側においても社内の事務を簡略化、事業そのものの生産性を高める事が狙いであります。

しかしながら、事業者側としてはこれまでの方法をなかなか変えれず、対応に時間を要するのではないかと思われます。特に従業員10人未満の小規模建設事業者であって、事業主自らも現場で作業等を行っている方などは、「オンラインでのPC作業等がままならない」と言った意見もよく聞かれます。
また、gbiz-IDアカウントを取得し、プラットフォーム上にて申請作業を行わなければならず、初期の導入には慣れていないと、時間と根気が必要となります。

電子申請の対象となる手続きの範囲

建設業許可関係 許可申請(新規許可、許可換え、般特許可、業種追加、更新) 令和5年1月運用開始
変更等の届出(事業者の基本情報、経営業務管理責任者、営業所の専任技術者、営業所の代表者等)
廃業等の届出
決算報告
許可通知書等の電子送付
経営事項審査関係 経営事項審査申請(経営規模等評価、総合評定値) 令和5年1月運用開始
再審査申請(経営規模等評価、総合評定値)
結果通知書等の電子送付

提出が不要になる書類

国等の各機関とバックヤード連携が図られることで、許可や経営事項審査申請の際、これまで添付が必要であった書類が一部不要となります。
これについては取得の手間と費用が減少しますので事業者にとってもメリットとなります。

  • 登記事項証明書(法務省)
  • 法人税/所得税納税証明書(税務署)
  • 消費税/地方消費税納税証明書
  • 技術者検定合格証明書 (資格者証明関係は今後も連携先増加他あり)

これからの運用を通じて様々な点で改良が図られていくと思われますが、行政側・事業者側、私たち手続きの支援者側ににとっても利便の共有ができるシステムにして頂きたいと思います。